学習教材(中学生)

 

Key concept1  関係性
Key concept2  価値観、権利、文化、セクシュアリティ
Key concept3  ジェンダーの理解
Key concept4  暴力と安全確保
Key concept5  健康と幸福のためのスキル
Key concept6  人間のからだと発達
Key concept7  セクシュアリティと性的行動
Key concept8  性と生殖に関する健康

関係性

「成長」って、なんだろう?

「成長する」というのは、身長が伸びるとか、知識が増えるとか、そういうことだけを言うのではありません。
本当の意味での成長とは、自分のことだけでなく、他の人との関係を大切にできるようになることです。

「自分にはどんな責任があるんだろう?」
そんな問いを、少しずつ自分の中で持ち始めたとき、あなたはもう、子どもではなく、大人への道を歩き始めているのです。

家族との関係は、いつもスムーズとは限らない

思春期のあなたにとって、親・保護者や家族と意見が合わなかったり、
「どうせわかってくれない」と感じる瞬間があるかもしれません。

でも、それはあって当然のことなのです。
なぜなら、あなた自身が「自分はこう思う」としっかり感じられるようになってきた証(あかし)でもあるからです。

大切なのは、理解し合うことをあきらめないことです。
伝え方を工夫すれば、話し合うことはできます。
家族との関係もまた、対等に関わりあえる関係として育てていけるものなのです。

友だち関係や恋の中で、何を感じ、何を選ぶか

友だちの存在は、あなたの心を励ましたり、時に傷つけたりすることがあります。
だからこそ、「誰と、どう関わるか」を選ぶ力が、とても大切になってきます。

好き、あこがれ、性的な気持ち。
そのどれもが自然な感情です。
けれど、混ざってしまうと、自分の心が見えなくなることもあります。

自分の気持ちに静かに耳を澄ませてみてください。

恋愛は、美しいものです。
でも、「年齢差」や「お金」「性別」などで、両者の関係に力の差が生まれることもあります。

そんなときは、「おたがいに大切にしあえているか?」という視点で関係を見直してみてください。

ちがいがあるからこそ、人はおもしろい

人はそれぞれにちがいがあります。
肌の色、話す言葉、好きになる人、からだのこと、生まれた環境…すべてが一人ひとり違います。

そのちがいを理由に、笑ったり、仲間はずれにすることは、
相手の大切なものを否定することにつながります。

あなたには、もしその場にいたとき、
「やめよう」と言える勇気があると信じています。
「やめよう」と口に出せなかったとしても、言う手前まで、のどのところまで言葉が上がってきていると信じています。

誰かを守ることは、君自身の尊厳を守ることでもあるのです。

長く続く関係、そして親になるということ

人と人が長く関係を育てていくこと、家族をつくること、親になることには、
たくさんの思いやりと責任が必要です。

そして、親になる道はひとつではありません。
「親になる」「親にならない」を選ぶ自由も、人生にはあるのです。

あなたがどんな人生を生きたいのか。
それは、あなたが自分で選んでいい。
そしてその選択は、どんな状況にあっても、誰にも否定されるものではありませんし、誰かに求められたり、強制されるものでもありません。

さぁ「関係性」の教材へ

あなたが、自分と他人を大切にしながら生きていくために、
この学びはあります。

それは、「何をすべきか」を押しつけるものではなく、
「どうありたいか」を、君自身が見つけていく旅の手がかりなのです。

 

 

価値観、権利、文化、セクシュアリティ

 

 

ジェンダーの理解

 

 

暴力と安全確保

 

 

健康と幸福のためのスキル

 

 

 

人間のからだと発達

 

 

セクシュアリティと性的行動

 

 

 

性と生殖に関する健康