セミナー/ワークショップ

小学校低学年のお子さんのための性教育(入門編)

わたしたち「ゆるっと性教育」が対面の講座を行います!

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内容は,小学校1・2年生のお子さんをもつ保護者の方向けの講座です。

お子さんに対して性教育をやろうと思っているけれども,どうやってやったらいいのかわからない…そんな方たちが,性教育をするときに何を大切にしながら,どのように性教育をするのかわかるような内容です。

これまで,小学校,中学校のお子さんたちに向けて出張性教育講座をやってきた私たちが,すぐに役立つ内容からこれから長くお守りのようにもっていることができる内容まで,やさしくお伝えしていきます。

性犯罪者から子どもたちを守る

ここ数年,テレビやネットのニュースで性的ないたずら,わいせつ,痴漢など,性的な暴力に関する情報を目にすることが多くなったと思いませんか?

センター試験の時期,試験があるので痴漢者を追いかけたり対応する時間がない受験生の女子を狙って痴漢をしたり,ショッピングモールのトイレに子どもたちを連れ込んだり,おどろくケースとしては保育園児が保育園児に性的ないたずら(本人にはその自覚がない)をするなど,びっくりするような事件ばかり起きています。

報道されているのは氷山の一角ともいえます。これらのニュースの先には,もっとたくさんの事件が起きていると考えれます(なぜなら,痴漢にあった,性暴力を受けたなどの通報や相談は,恥ずかしさをともなうのでなかなかできないからです)

またいっぽうで,書店で「性教育」に関係する書籍が多く売り出されることになってきています。児童向けの絵本,あるいは学童期や思春期の子どもたち向けの本や保護者向けの本も多くなっています。

多くの事件を目にしながら,なんとか対策をしていきたいという気持ちの表れかもしれません。

私たちの「性」に関する興味はこのような形で少しずつ高められていっています。

しかしながら,このような注目のされ方はある意味残念な広がり方であると同時に,これまで隠れていた犯罪や事件が明るみになってきたとも言えます。

これではいけない”と早く気づくことができるようになってきたのです。

大事な大事な子どもたちを守っていくために,性暴力に早く気づき,子どもが自分自身を守れるように支援することが必要になってきています。

 

日本の性教育 大きな遅れ

日本の性教育は,先進国の中でも特に遅れていると言われています。小学校から高校までの全授業時間のなかで,性教育にあてられる学習時間は極めて少なく,世界的に見ても時間の短さと内容の遅れがあるのが現状です。

性教育の現状について考えてみましょう。

日本の学校教育において,性教育は保健体育の授業の一部として扱われていますが,その内容は非常に限定的です。

文部科学省が定める指導要領には,性的な発達や性に関する基本的な知識が含まれていますが,それはごく表面的なものにとどまっているのが実情です。

また,性教育に割かれる授業時間はわずかであり、他の先進国と比べても明らかに少ないと言えます。

 

一方で,スウェーデンやオランダなどの国々では,性教育が早い段階から始まり,年齢に応じた適切な内容が段階的に教えられています。これにより,若者たちは正確な知識を持ち,自分の身体や性に対する責任を理解することができます。

結果として,望まない妊娠や性感染症のリスクが低減し,若者の健康が守られています。

国際搾取アリティ教育ガイダンスで紹介されている研究でも,包括的な性教育によって,性行動が慎重になり性行為(初交)の年齢が遅れることが報告されています。

 

日本の性教育が不十分であることにはいくつかの要因があります。

文化的なタブーや伝統的な価値観が影響していて,性に関する話題を公然と扱うことが避けられていることが一因としてあります。

また,性教育にあてる時間がないこと,性教育をおこなう知識が不足していて実施できない,ということも関係していることがわかっています。

こういった理由によって,教師自身が性教育を適切に教えるためのトレーニングを受ける機会が限られており,結果として性教育の質が低下しています。

 

このような状況が続く中で,若者たちはインターネットやSNSなどを通じて断片的な情報を得ることが増えているのですが,その情報が必ずしも正確であるとは限りません。

誤った情報を元にした行動は,健康リスクを伴う可能性があります。

例えば,性行為のリスクや避妊法について正確な知識がないために,望まない妊娠や性感染症のリスクが増大しています。学校で性教育を受けることなく,謝った情報のみを性行動の教科書にしなくてはならないことも多いのが現状なのです。

性教育では何を学ぶことができるの?

性教育のイメージは,生理や精通といった生理学的な知識について学んだり,性感染症予防や避妊に関して学ぶものだと思っている人が多いかと思います。

しかしながら,性教育は単に解剖生理学的,ならびに生物学的な知識を教えるだけでなく、自己決定や他者との関係性を学ぶ分野の学問です。

え?自己決定?他者との関係性?そんなことを性教育で学ぶの?と驚くかと思います。

最新の性教育では,これらについてしっかり学ぶためのコンテンツが考えられるようになってきています。

このような性教育(「包括的性教育」と呼びます)を通して,健全な性意識を育むことで,若者たちは自分自身を尊重し,他者を尊重する行動をとることができるようになります。体について学ぶのは,性教育の一部に過ぎません。

 

ユネスコなどがまとめた『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』は,性教育の内容に関する指針です。

各国の状況に合わせて参考にして活用することが推奨されていますが,その内容は実に多岐にわたっています。

 

  1. 関係性
  2. 価値観,権利,文化,セクシュアリティ
  3. ジェンダーの理解
  4. 暴力と安全確保
  5. 健康と幸福のためのスキル
  6. 人間のからだと発達
  7. セクシュアリティと性的行動
  8. 性と生殖に関する健康

いかがでしょう?

人間関係,価値観,ジェンダーなど,体の内容は5番目に書いてあります。

この順序ごとに学ばなくてはいけないということではありませんが,何を大切にしているのかに気づくことのできる一覧ではないかと思います。

 

さてここで,みなさんが小学校から高校までのあいだ,どのような性教育を受けてきたのか思い出してみて下さい。

中学校や高校では,性教育のための時間は年間で8時間~9時間ほどしかないため,国際セクシュアリティ教育ガイダンスに紹介されているような内容を学校のなかで実施することは不可能です。

みなさんは,身体的な成長のことや避妊・性感染症予防について学んだ記憶はあるかと思いますが,人間関係などについてはまだ学んでいないと思います。

義務教育では時間や教師の教育経験が影響して学べなかったと思いますが,ぜひともこれから学びを深めて頂きたいと思います。

 

 

子どもが何歳ごろに親は性教育を学ぶべきか

性にまつわる色々な問題,事件。

そして,日本における性教育の現状と国際的な性教育の違い。

これらを通して,ちょっと学んでみてもいいかなと思ったかもしれません。

ぜひ,いつかで構いませんので,性教育について情報を集めて頂ければと思います。

とくに,お子さんの心身の安全を守ることを第一に考えたとき,性教育によって性犯罪者からの暴力を防ぐことができるかもしれません。

これを何よりも第一に考えてもらいたいと思います。

 

そしてそのうえで,他者との人間関係,そしてパートナーとの関係性の構築,幸福の追求などを目指して性教育をさらに学んでみるとよいと思います!

 

「さすがに性犯罪に遭うことはないだろう」

「うちの子は大丈夫だろう」

と思うかもしれません。

 

でも,もし性被害にあったとしても,お子さんはみなさんに打ち明けてくれないかもしれません。

お母さん(お父さん)にはこんな目に遭ったこと言えない。。。

思い出すだけで体が硬直してしまう。。。

人と話すのが恐くなってしまった。。。

怖くて電車に乗れない。。。

 

性犯罪者のいたずらによって,私たちの子どもがこんな気持ちになるなんてとても許せません。

就学前であっても性的被害に遭うことがあります。

保護者の方たちの年代のかたが被害に遭うこともあります。

そして,子どもが加害者になる可能性もあります。

 

可能であるならば,少しでも早く学び始めるとよいと思います。

ただ,「●歳からの性教育」という言葉にひっぱられてしまって,必ずその年齢から学び始めなくちゃいけないということではありません。

 

 

ゆるっと性教育が主催する講座の紹介

保護者のみなさんにとっては,小さいころから今まで,性に関する疑問「これって当たり前なのかな?」「これって変じゃないのかな?」などを持ちながらも,とくに大きな不自由を感じないままお子さんを育ててきたと思います。

保護者という立場に立って,これまで感じた疑問を解決して,子どもと一緒に性について学ぶことができる時代に変わってきました。

ぜひこの機会に自分が持ってきた疑問を解決したり,あるいは,子どもの今の安全,そして将来のために,性教育のやり方について学んでみましょう。

講座作成の背景

性教育に興味をもっている,性教育をしてみたい,と思うけれども,まずは性教育がどんなものなのか,味見してみたいなというご要望を多く受けています。

まだ本気で取り組むとかそういうレベルではないんだけど,ちょっとどういうものなのか体験してみたい。

性教育のやりかたとか,ゆるーく聞いてみたい。

今回はそんなお母さん・お父さんのご要望に合わせて講座を作成しました。

講座名は『小学校低学年のお子さんのための性教育(入門編)』です。

 

講座の目的と得られるもの

この会に参加いただけると,性教育がどんなものなのか分かり,ご家庭での性教育の第一歩を踏み出すことができるようになります。

性のことって話しにくい。必要なのはわかるんだけど…というみなさん,肩の力を抜いて,かるーい気持ちでご参加いただき,一緒に学んでいきませんか?

これまで参加していただいた方からは,

「別に難しく考えなくていいんだ」

「親が全部の知識をもってなくてもいいってことがわかり,楽になりました」

「家でさっそくやってみたい」

といった感想をいただいています。

 

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講座概要

日時

2024年8月31日(土)10時~11時30分

場所

新宿区新宿301032 新宿ビル1号館3階

人数

10名(最少催行人数2名)

内容

  • 性教育ってやる必要あるの?
  • 今の性教育はこんなことになっています(最新の性教育事情)
  • 実はとっても怖い性のトラブル,事件
  • 性教育をはじめる前の準備運動(保護者の心の準備)
  • 小学校低学年の子どもの成長に合わせた性教育(何を教えたらいいの?)
  • 「赤ちゃんってどこから生まれてくるの?どうやってできるの?」に何て答える?(子どもの疑問への対応法)
  • これから性教育をはじめるための準備
  • Q&A

 

これまでの参加者の方は20代~30代のお母さん・お父さんが多いですが,性教育に興味のある方のご参加も大歓迎です。

わたしたちゆるっと性教育では,「~すべき」「~しないとダメ」といった強めの学びではなく,いろんな背景の方たちが,自分のペースで新しい知識に触れ,吸収していくのをサポートしていきます。

無理なく,そして楽しみながらおこなえる性教育を一緒にしていきましょう。

少人数の講座ですので,個々の質問にもお答えしながらすすめることをめざしていきます。新宿三丁目,新宿御苑近くというたくさんの人が行き交う中で,癒しの空間があります。すてきな場所で,ゆっくりとした時間のなかで,ご一緒できることを楽しみにしています。

ぜひお気軽にご参加ください。